薬局開業・経営への道33【経常利益の考え方/減価償却の考え方】

こんにちは。ひかり薬局秋山です。

今さら息子と鬼滅の刃にハマってしまっている今日この頃です。

今回は、これから独立を考える薬剤師様向けに、経常利益の考え方/減価償却の考え方についてお話しできたらと思います。
これを知らずに、気持ちだけで独立してしまうと、あとで「給料が10万しか取れない!」などの事後トラブルに巻き込まれることもあります。
他仲介会社では決して教えてくれない内容ですので、是非ご参考になさってください。

実際、弊社仲介での実績を例に考えてみましょう。

弊社仲介の実際開業例)

資本金:300万円
金融機関からの借り入れ:2000万円(五年返済)

資金繰り計2300万円


技術料:150万/月
薬剤料:400万/月(※薬価差益は税込で10%残ると仮定します。)
営業権(のれん代):1500万円(税別)
薬剤在庫:300万円(税込)
テナント保証金:300万円(非課税)

イニシャルコスト計:2250万円

差し引き内部留保:50万円

 

この場合、粗利は技術料+薬価差益で190万/月となります。
ではこの粗利が全てご自身の給料かというとそうではありません。

営業権は5年で減価償却するものですので、1500万÷60=毎月25万しか経費計上できません。

在庫と保証金は、税法上資産として扱われてしまいます。在庫は患者様にお出しして、レセプト請求して初めてお金に代わる物。
保証金はご自身が経営を辞める日まで、大家さんに預けて置くお金。手元にはないのに、ある扱いにしなくてはいけません。

また保証金や在庫代の分もお金を借りているので、返済は毎月の営業権の償却以上の返済になります。

毎月の返済額:2000万÷60=33.3万円(金利は別途)

経費として計上できる金額:1500÷60=25万円

またこの他に従業員人件費、家賃、光熱水費、雑費、リース代、税理士費用等毎月の固定費も掛かります。
これを理解した上で、給与設定をしないと、帳簿上は黒字なのにお金が無くて倒産なんてこともあり得ます。
よく顧問会計士又は税理士さんと打ち合わせの上で、給与設定をオススメ致します。

今回もご精読ありがとうございました。

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