薬局開業・経営への道4【税理士・会計士】
目次
調剤薬局運営における士業の役割
皆さま、こんにちは。
今回はビジネスパートナーの選び方について、お話していきます。
薬局という事業を開始するに当たり、自分一人の力では何も始められません。
・会社を登記するには司法書士
・財務管理は税理士または会計士
・医薬品卸
・人材紹介会社
・白衣・マットのレンタル会社
・薬局M&Aの仲介会社
・プロバイダー、レセコン会社等….
色々選んでいかねばなりません。
でもどこの会社が良いのか?またどのように選定すれば良いのか?
その基準が分からない。
そんなお声をよくいただきます。
そこで最初と事業開始後、どのような基準でパートナーを選定しお付き合いしていくべきなのかを、ご参考程度にお話します。
今回は財務管理をお任せする税理士および会計士についてお話しします。
税理士・会計士の違い
税理士とは?
どの項目がどの程度経費として落とせるか?どの項目は落とせないのか?税務署の調査が入った時に、大丈夫なように会社を守ってくれる言わば防御担当です。
また1年に1度、決算時に決算書を作成するときも税理士の印鑑が必要になります。
決算書作成料は一般的に、毎月の顧問料とは別途になります。
会計士とは?
会計士は戦略を一緒に練ってくれる、言わば攻撃担当です。
どのように営業利益を出せば、見栄えがよく、さらなる出店を考えているときに金融機関からの融資を受けやすくなるかを教えてくれます。また起業時に国からの助成金をもらうために、どのように事業計画書、従業員と雇用契約書を作成すればよいかを、教えてくれる方もいます(これが苦手な会計士もいます)決算書の作成も委託すればやってもらえますが、最後は税理士の印鑑が必要なので、決算料はその分少し多めに掛かると認識してください。
☆1店舗の時は税理士を選ぶことをオススメします!
税理士?会計士?どんな人がいいの?
最初の数年は会計士がどう戦略を練っても、のれん代、薬剤在庫代、内装代で買入れする借金の残高が大きいので、どうひっくり返っても2店舗目の融資はおりません。
まずは確実に会社を守りながら1店舗目を伸ばしていくことが大切だと私は思います。
税理士の選び方
税理士は若くてよく勉強をしている方、LINE・メールにも対応してくれる方が良いです!
弊社の顧問税理士は二人目です。
5年前にコンサルタント契約先で出会い、あまりにも優秀なので、先方の社長に許可をいただき契約いたしました。
一人目の税理士は60代の年配で、税法の変化に疎く決算書も適当でした。
メール・ラインに対応付加で、電話・FAX・郵送でしか対応してくれませんでした。
すぐに聞きたいことがあっても、中々回答を得られないというストレスがありました。
またA4用紙1枚分の追加資料作成を頼むだけでも、月の顧問料とは別途2~5千円の追加料金を請求されました…(随分とられました笑)
全員が全員そうではありませんが、儲け終わった年配の税理士は、顧客の管理・対応を若手に任せて、ころころ変わる税法の変化も全く勉強してない方が多いです。
また相手が顧問料の相場を知らないと、何かある度に追加料金を請求してくる方もおります。それはあまり良いビジネスパートナーとは言えません。新たなパートナーを探しましょう!
会計士の選び方
会計士は薬局事業創業時の融資実績が多い方、起業時・従業員を雇う時に様々な国からの助成金審査を通した実績が多い方がオススメです。
弊社の場合、ありがたいことに一緒に作戦を練ってくパートナーがいるため、戦略を練る会計士が必要な場面があまり多くはありません。
会計士が練ってくれる作戦、下記はほんの一例です。
例)フルタイムの従業員を雇い入れる場合、一定の要件を満たした給与を支払うと一人当たり57万円の助成金が国からもらえる→その申請に必要な雇用契約書の作り方、社内規の作り方などを教えてくれる。
こういった実績が多い方が良いですね。
※参考
税理士・会計士の顧問料相場どちらも自由報酬なので、定額ではありませんが相場はあります。
売上高3千万未満→1万5千円/月
売上高3千万以上1億未満→3万/月
売上高1億以上→5万以上/月
薬局1店舗を経営する場合は、大体3万/月が妥当でしょう。
但し現金出納帳の入力や、領収書の整理等すべて丸投げする場合は、1店舗でも5万以上になります。相手の手間や拘束時間が増えれば、顧問料が上がるのは当然のことですね。
ご参考程度になさってください。
今回もご精読ありがとうございました。