お金の魔力についての考察➁【雑記ブログ】
今回も前回に引き続きまして、お金の魔力に支配され、失敗された方の事例とその考察をして参ります。
前回のブログをご覧になっていない方は是非。
お金の魔力についての考察【雑記ブログ】
失敗例1:他社を下ろし自社出店を既定路線にしてから、あと値切りと分割払いを提示
弊社が関わった案件で実際にあった事例です。
とある売主様が弊社に店舗の売却を依頼されました。
早速、弊社の取引先5社にこのお話をお伝えしました。
そのうちA~Dの4社は社内の線引きがあり、それぞれ【こういった条件】なら継承したいと希望を出されました。
そんな中でE社だけが売主様の希望条件通り問題ないと返答をされました。
売主様の意向を確認したところ、当然ながらE社に売却したいという意向となりました。
弊社はトップ面談の前に買主様と必ずアドバイザリー契約書を締結します。
E社の社長は「バタバタしているので当日、捺印して持っていきます」と回答しました(※下記からE社長で統一します)
トップ面談当日の1時間前、喫茶店で打ち合わせをする際、E社長は突然こう言いました。
「本社にアドバイザリー契約書を忘れてきてしまいました。後ほどPDFでお送りするのでもよろしいでしょうか?」
売主様のスケジュールもあったので、弊社は承諾いたしました。
無事に基本合意が成立し、その日のトップ面談は終了しました。
その後、売主様に意向を確認した際も「E社で特に問題はなさそうです。」
と回答を得ておりました。
ところが…
翌日になってもE社は一向にアドバイザリー契約書の返信をしてきません。
そこで弊社から「まだ返信がもらえていないのですが」とE社に連絡を入れると
「今回の案件は営業権が高めなので、仲介手数料を200万円程引いて、10ヶ月の分割払いにしてくれませんか?」
と言い出しました。
秋山:「契約書の内容に問題ないと仰っていましたよね?他社を下したのを確認してから値切り交渉や分割払いの提案をするのはビジネスマナー違反では?他社と進めますので下りて構いません。」
E社「すみません。最初の約束通りでいいです。田舎者なので都会のルールが分かっておりませんでした!」
その日のうちにアドバイザリー契約書の返信があり、その後、事業譲渡書の締結という流れになりました。
しかし、一ヶ月経ってもE社から譲渡書契約の連絡がありません。
電話には全く出ず、Lineは既読無視が続きました。
一度だけE社長と電話が繋がった際も
「社員に肺炎が多発しており、まだ銀行に融資申請が出来ていない」
とだけ言われ、その後、また連絡が取れない日々が続きました。
E社長は何故この様な行動を取ったのでしょうか?
要約します。
事業譲渡書には締結後に自己都合で辞退した場合、違約金の記載がありました。
E社長はメインバンクから融資の内定が確実に下りるまで、譲渡書を締結したくなかったのです。
自分の会社経営に自信がある経営者様は、メインバンクからの融資を引く自信があるため、先に譲渡書に捺印をして自社出店を確たるものとする方が大半です。
自社のリスクを最小限にするために、売主様は放置し、一か月以上連絡が付かない。
これでは信頼を失いますよね?
そこで弊社は売主様に急遽、お会いして意向を確認することにしました。
秋山:「お待たせしてしまい、大変申し訳ございません。E社の対応は非常に不誠実なことが多いです。メインバンクの融資審査は2週間あれば終わります。ひと月たった今でも、あと一ヵ月程掛かると言ったあと、また連絡がつかなくなりました。」
売主:「大丈夫ですかね?御社はどうすればいいと思いますか?」
秋山:「A,B,C,D社の提示している条件はそれぞれ、こういった理由があり、自社リスクを踏まえて提示されています。実はA~D社に下りて頂いた後で、E社からは手数料の後値切り及び分割払いの提案をいきなり告げられました。あくまでも主観ではありますが、譲渡書締結をした後も売主様に値切り交渉をするリスクはあると思います。A~D社は弊社と取引実績がございますが、E社は登録だけで実績はございません。そこで売主様にこのままE社と継承を前提に話を進めるのか?他社と再交渉をするのか、正直に経緯をお伝えし、ご意向を伺いたく参りました。」
売主:「話してくれて良かったよ。E社は止めましょう。B社と進めてください。」
—後日談—
無事に売主様とB社の間で事業譲渡書が締結されました。
そしてトップ面談から二か月後、E社長から連絡が入りました。
E社長:「店内に補修が必要か内見したいのですが、譲渡書締結後じゃないとだめですか?」
秋山:「もう他社で決まりました。売主様も大変ご不快で二度と連絡しないで欲しいとのことです。」
E社長:「え?なんでそうなるんですか?銀行に融資申請中だって言ったじゃないですか?」
秋山:「アドバイザリー契約書の締結期限を守られなかった際に、報連相を徹底してくださいと何度もお伝えしましたよね?約束を守れないなら降りてよいとも何度もお伝えしました。二か月も音信不通で譲渡書の返信もせずに、売主様と弊社が待っていると思いましたか?」
E社長:「それならそう言ってくれれば、急いだのに…」
秋山:「二か月間電話は出ない。Lineは既読無視。どのように連絡を取ればいいのですか?」
E社長:「無言…」
秋山:「貴社の自分勝手な行動で弊社はこれだけの損害を負いました。つきましては契約書に則って、〇〇日以内に損害補填分をお振込みください。」
E社長:「お金が無いのでF社という仲介会社の薬局開業案件の情報を流しますのでこれをルーチェさんで捌いてお金にしてもらえませんか?この案件です。」
秋山:「いえ、結構です。それは時間とお金を掛けて案件化した開業支援会社に対する最大の侮辱です。今後、貴社とは取引不可です。」
F社とルーチェは業務提携関係にあったため、E社の情報漏洩を共有し、取引不可リスト入りとなりました。
後々調べたら、色々な仲介会社から情報だけ抜き音信不通になるといった常連だったと分かりました。悪さをする人はどこでも同じようなことをやっているものです。
融資の内定が取れるまで、自社がリスクを1%も負わないことを優先し、期限を守らず、都合の悪いときは音信不通になる。
この結果、売主様の信頼もメインバンクの信用も失った社長の例でした。
失敗事例2:譲渡書締結もしていないのに売主に対して叫び散らす!
これも中々インパクトのある話でした。
譲渡をしたい売主様から、お問い合わせがありました。
売主様:「この件のこの店利益がトントンだから譲渡したいのですが、このエリアで継承したい方はいますか?」
秋山:「ちょうど、そのエリアに2名ほど開業希望の方がおりますので、資料を頂ければご案内いたします。」
結果、一人の候補者Aさんが継承を希望し内見をしました。
—内見、前日—
Aさん「明日は内見よろしくお願いいたします。朝一で見に行きたいので新幹線で行き、前泊します。」
秋山「同じ県内なのに新幹線を使うのですか?ホテル代も勿体なくないですか?朝早く車で出れば節約になると思いますが。」
Aさん「体調を万全にゆっくり内見したいのでいいんです。」
—当日、夜—
Aさん「聞いていた話と全然違う!これは詐欺じゃないか?最初から分かっていれば、余計なコストを掛けないで済んだんだ!売主にホテル代と新幹線代と私のパート代を保証させろ!」
秋山「それは申し訳ありませんでした。売主様に事実確認を致しますので、少々お時間を下さい。」
Aさん「いや貴方も被害者だろう。偽の情報を掴まされて使われて。」
確認の結果、門前クリニック様にちょっとした変化があったのは事実でした。しかし、その事実はAさんの内見前日に決まったことで、売主様も従業員も知り得ない事実でした。
秋山「Aさんの仰っていることは事実でした。但しAさんの内見が決まった日には、売主様も知り得ない事実で、その前日に門前クリニック様が急遽決めた内容でした。それでも、売主様は迷惑を掛けたと気にしており譲渡を辞退される場合は宿泊費・新幹線代・お休みされたパート代を保証すると仰ってます。領収書とシフト表をご提示ください。その他にもAさんが仰っている事案とは別の事実もございました。その上で今回の話、ご辞退であれば即清算の依頼を致します。」
Aさん「うーん。それでは再度検討したいので売主に追加の資料〇と△と×を開示するようお願いしてください。」
秋山「承知しました。」
—二週間後—
Aさん「私は継承したい案件なのですが、妻が反対なのでやっぱり辞退します。経費の精算をしてください。」
秋山「領収書と入る予定だったパートシフト表をお願いいたします。」
Aさん「新幹線の領収書は捨てたのでありません。ホテルの領収書はあります。パートというのは実は、予定が無ければ派遣会社でシフトを入れていた方がマシだった?と思っていたので、派遣先によって時給が違いますしシフト表や雇用契約書はありません。時給2500円×8時間でいいですよ?あと最寄駅から薬局までのタクシー代は領収書がありますので、それも請求してください。」
秋山「領収書の無いものは清算できないと最初にお伝えしたはずです。タクシー代の件は聞いてませんし、駅から薬局まで徒歩で行ける距離ですよね?それらを全て請求したら売主様も怒ると思いますよ?」
Aさん「いいから請求してください」
秋山「とAさんは申しておりますが…」
売主様「えーと。結論、何も払わなくていいですか?弊社側に過失がなかったと認め、本人の意思で二週間追加資料を要求し続けたんですよね、この人?こちらの時間や経費を割いているのは考えないのかな?日給と宿泊費と新幹線で合計4万までなら保証しようかな?とも思っていたんですが、あの距離でタクシーまで笑。段々腹が立ってきました。保証する義務もないですし、キリが無いので支払いなしでお願いします。」
秋山「はい。お断りしておきますね(苦笑)」
ーその後ー
Aさん「じゃあ、ルーチェが払え!」
秋山「お断りします。内見時の交通費は各々の負担です。貴方自身は今回の案件を前向きに捉え、追加資料を売主様に要求し続けましたね?
私もこの二週間、継承とは無関係の経営相談に乗って差し上げてきました。その間、他の打ち合わせもキャンセルしております。
弊社も時間とコストをAさんに割いているのをご理解頂きたいです。」
Aさん「詐欺だ!お前らグルだったろ!」
秋山「その様な事実はないと証明しましたよね?勝手にラグジュアリーな旅をしてシフトすらなかった、仮想人件費を要求する方が詐欺ですし、恐喝だと弊社は考えます。M&A認定支援機関に虚偽の告発をされている様ですが、弊社から証拠を提出した結果、何ら非は無いと判定されました。今後、貴殿への案件紹介はお断りします。連絡も代理人を通してお願いいたします。」
売主様からの事前情報と違う事が1点あったのは事実です。
それに対して売主様が誠意に提案した補償に対して、約束を履行していれば、円満解決でした。
欲を出してあれもこれもと、根拠のない金銭を要求した末、ただ信頼を失ったという方の事例でした。
※事例1、2ともに特定の人物を批判する目的の話ではないので一部、事実に脚色をしております。
まとめ
如何でしたか?お金の魔力に狂わされると人は色々な行動を取ります。
目先の数万~数百万なんて小銭です。
弊社はそれよりも10年、20年先に続く【信頼】を大切に考えます。
次回はお金の魔力に狂わされず、相手の事も考えて行動し成功した方の事例をご紹介して参ります。


