薬局開業・経営の道14【自己資金0からの薬局開業】

今さらですが、あけましておめでとうございます。

先月はおサボリしてしまいました笑

ここ半年ほど、独立希望の薬剤師さまからのお問い合わせが急増しております。
色々なお問い合わせがありますので、よくある質問等、上記表題の内容を交えつつ抜粋して回答させて頂けたらと思います。

M&A仲介会社の仲介手数料が高い!なぜあんなに高いのか?

薬局開業支援の仲介会社は売り手オーナ―様・買い手オーナー様の目につくよう広告費、また事業譲渡の際の諸々条件面を交渉・設定するために、営業マンの人件費を捻出しております。
勿論、すべての営業マンが毎月M&Aを達成できるわけではありません。
その人件費などを考慮すればおのずと答えは見えてくるのではないでしょうか?

ただし!
きちんと融資のマネージメントが出来ればの話です。薬剤師の平均自己資金は300~500万程度。
いくら独立の意欲があってもこれでは資金調達の段階で断念ですよね?
ここが出来ないのに、仲介料500万だ!1000万だ!
親族から借りてでも用意してください!と言っている仲介会社は、もっと勉強が必要ですし、そんなに受け取る資格はありません。
そういった仲介会社からの案件紹介は決して受けないようにしてください。
無担保・無保証でイニシャルコストを用意させてあげるマネージメントをできてこその仲介手数料だと思います。

よく開業希望の薬剤師さんから
『のれん代・仲介手数料が高いので5年・10年の分割払いは可能か?』
と薬局オーナー様や仲介会社に交渉しても「無理です」と一蹴されてしまう。
その後事業譲渡の話を振られなくなってしまったと良くご相談を頂きます。

これは税法をご存じなければ仕方のないことですが、相手の立場からすれば当然です。
のれん代や仲介手数料とは、払う側からすれば、分割払いでローリスクになりますが、受け取る側からすれば、未払いの分も含めて先に利益計上し、法人税を払わなければなりません。
つまり相手方に一方的にハイリイスクを押し付ける提案なのです笑
ビジネスである以上、仲介会社が一方的な都合を押し付ける薬剤師さんに話を振る必要は皆無なのです。

上記の事柄は理解できたが、それでも高額な仲介手数料は納得できない!

そんな方にも独立の道は残されています。

ここで表題の話に戻ります。
貯金0から8店舗を経営するまでになった社長さんのお話です。

この社長さんも高額なのれん代・仲介手数料は納得できない方でした。

当時30歳で貯蓄は400万円、独立開業へ!



どうすれば独立できるのか?と悩む日々…
ここまではどこにでもいる独立希望の薬剤師さんの状況です。
この社長さんはここからの行動力がすごいのです!

🔵まず院内処方率の高い都道府県をピックアップ・院内処方の医療機関リストを作成

🔵タイムスケジュールを作成
→片っ端から院長のアポを取ります。
→周辺のレンタカー・ビジネスホテルを押さえる。
→ご自身の薬局経営への熱意を根気よく伝える。
(会ってもらえない・門前払いもかなりの件数あったようですが諦めませんでした!)

🔵ビジネスホテルの宿泊代・食事代・レンタカー代・ガソリン代などの支払いで貯金が0になる直前に2件の医療機関の院長から院外処方の許可が出る!

ここから金融機関を回るが、貯蓄ほぼ0の薬剤師に○○千万円の融資の話で卓につくはずもありませんでした。

ここからコストカット・初期費用捻出の作戦を練ります…
どうやって平地に薬局の上物を立てるか?

🔵オリコカードローンで500万融資を受ける
→上物は450万でコンテナを購入!
→残った資金で内装・備品を購入!調剤棚やレセコンはリース契約を締結!

もう一軒はこの社長さんの考えに賛同する薬剤師さんに同様の資金調達を提案し…
見事2件同時オープンを達成!

その後順調に売り上げを伸ばし、直営店・FC店合わせて8店舗の経営をするに至ります。
ここまで来ると医薬品卸が無料で事業譲渡の話を持ってくるようになります。
今後の事業展開もかなり楽になります。


【まとめ】
いかがでしたか?今回のお話に登場した社長さんの行動は誰にでもできる事ではありません。
しかし、人と違う結果を望むならば非常識でなくてはなりません。
ご自身では一切行動しない、仕事も辞めない、事業譲渡の話をただ待ち、のれん代・仲介手数料が高い高い!
と文句を言う、誰にも相手にされない薬剤師さんは星の数ほどおります。
人に事業譲渡の話を探してもらうのであれば、相手の人件費や広告費を理解する常識を持つことが、独立への近道になるかと思います。

あくまでもご参考までに。
今後も独立希望の薬剤師様、事業譲渡や経営再建を考えるオーナー様、いつでも無料相談に乗らせて頂きます。
お問い合わせはこちらからお待ちしております。

ひかり薬局、秋山でございました。