下大井ほし薬局さまのご紹介

-本日は2017年12月に開業された、分部社長に独立のメリット・デメリット、これから独立を目指す薬剤師のみなさんに向けてメッセージをいただきました-

秋山 「ご無沙汰しております。もうご開業されて2年半ですね。あっという間でしたか?」

分部社長 「ご無沙汰しております。そうですね。あっという間でしたね。平穏な毎日を送っております笑」

秋山 「2年半経った現在、独立のメリット・デメリットなど感じたことがあれば教えてください」

分部社長 「雇われ時代は在宅などで残業や、欠員が出たときに急に出勤になることがありました。今は定時に上がれますし、決まった休みが取れるのに給与は当時より取れているのがメリットですね。娘と過ごせる時間も増えました。以前は仕事から帰ると寝ている娘の顔を見るだけでしたので。デメリットは特にないです。」

秋山 「今後のご展望はどうお考えでしょうか?」

分部社長 「そうですね。患者様と従業員を大切にしながら、ドミナントエリアである小田急線沿線で出店していけたらと考えております。」

独立を目指す薬剤師のみなさまへ分部社長からのメッセージ

初めまして。

株式会社ほし薬局の分部と申します。

私は大学卒業後、調剤薬局に就職しました。いつかは独立して自分の薬局を開きたいと考えていました。
秋山社長は大学の先輩のご友人にあたるんですが、その縁で独立開業のお話をいただきまして、自分で薬局を開くことになりました。現在箱根の隣、小田原でクリニック門前の薬局を開いています。

独立した理由

なぜ独立したか、その理由ですが2年に一回診療報酬の改定があり、これからの高齢化社会を乗り切る為です。
国の財源がありませんので、医療費はどんどん減らされて行っています。
そうなると病院・薬局の収入が減っていきます。
経営が苦しくなってくるのでどうするか?まず、人件費が一番かかるのでここを削ります。
薬剤師も今はそこそこのお給料ですが、今後はどんどん減っていくでしょう。

一般的な会社だと人材が足らなくなるとお給料を増やします。昨年、人材不足のヤマト運輸はお給料を上げたり、一人当たりの残業を減らすようにしています。その分のお金は、荷物の単価を上げて収益を増やしたり、仕事の総量を減らすなどして対応しています。

ですが、医療費は国が価格を決めていますので勝手に値上げをできません。
同様に国が価格を決めている保育園も非常に保育士不足です、不足しているのに保育士のお給料は低いままですよね。
国によって価格が決められているため、これ以上お給料を上げられないんです。
薬剤師も現状は人手不足ですが、今後医療費の削減が進んでいくと、保育士と同じような未来を辿るのではないかと思います。

薬剤師が収入をあげるためには?

ではどうすればいいか?最初に減るのは従業員のお給料です。
ですので経営者側にまわればいいのです。
国によって医療の価格が決められているというのは、逆に考えると国に守られているとも言えます。
他の小売業・サービス業などに比べると、出店のハードルは高いですが、一度開いてしまえば経営の安定度は抜群です。
個人の参入する余地は大いにあります。
最近は大手チェーン薬局に不利な調剤報酬の改定が続いており、個人店が有利な報酬体系になっています。
薬の仕入れ価格では、規模の大きさでチェーンに差をつけられることもありますが、交渉次第でその差を小さくできますし、それ以上に調剤報酬は個人店に大きく優遇されています。

開業前のお話しですが、私が勤めていた会社は30店舗ほどの中小チェーンでした。
お給料はそこそこ良く年収は残業込みで600万円ちょっとくらい、休みも週休二日+祝日でした。
ですが、残業は非常に多く毎月50時間くらい、多いときは100時間を超えることも。
上司であるエリアマネージャーは休みが月1日で働いているのを目の前にみて昇進するにはその道を通らないといけない。
そう考えたら、サラリーマンでは難しいと感じました。

収入面ですが、独立して増えました。
雇われではこの金額は稼ぐのは難しいかと思います。

収入以外にも自由な時間も増えました。
私には娘がいますが、サラリーマンの時は22時とか23時に帰宅し、すでに娘は寝ているんです。
今は19時に終わりますし通勤も10分くらいなので、家族でご飯を食べたりしながら娘の相手ができるんですよ。
休みも沢山あり、週2.5日+祝日休みです。
忙しい薬局だと、ろくに患者さんと話もできないですよね?
例えばグルコサミンなんかも、ドラッグストアだったらノルマなりで売らないわけにはいかないと思うんですよ。
効きもしないものを患者さんに売らなきゃいけない、そこでしか会社で評価されない。
そんな矛盾を抱えながら仕事をしなきゃいけない、雇われていた時は非常に辛かったです。

仕事のやりがい

独立したら違います。自分ですべてを決められるので効かないものは売らない、自信をもって売れるものだけをおいておけばいいです。
患者さんに対して親身に相談に乗り感謝される。
そして患者さんはまた来局され売り上げにつながる。
もちろん勉強は必要です。知識がないと患者さんの相談に応えられません。
薬剤師として会社員として矛盾がないんです。本当はこっちがいいけどそれは会社の方針とは違うから。
このような葛藤がないので、すごく楽しくやりがいをもって仕事ができています。

もちろん、不安もあります。
明日門前クリニックの先生が倒れたらどうしよう。売り上げが下がったらどうしよう。
独立をするとなると、纏まった資金が必要で借金をするので、このような不安はあります。
ただ、この借金ですが、会社で借りるんです。
私自身が借りてるわけではないんです。
万が一、会社が回らなくなって潰れてしまっても、私自身に借金が残るわけではありません。
通常なら会社が借金をするときに社長は連帯保証人にならないといけないのですが、今は政府が景気を良くしようとする方針で、会社がどんどんお金を借り事業を進めていけるように、社長が連帯保証人にならなくてもいいですよとしています。
そのため会社に投資した分のお金は返ってきませんが、多額の借金を抱えて自己破産なんていうリスクはないので、安心して独立できます。

私は独立開業の際にうまくいかなければ会社員に戻ればいいかなといったくらいの気持ちで独立しました。
今更会社員に戻りたくないですけれどね(笑)

独立は開業案件を探すのが一番大変ですが偶然にも秋山社長と出会い開業案件をいただくことができました。
みなさんもこのサイトをご覧になっているので、開業案件を手に入れる繋がりができました。
是非、自身も含めて周りに独立したいと考えているお友達にもお話ししていただければと思います。

独立する際は様々な手続きが沢山あり、大変かと思いますが独立支援制度を活用して是非、独立開業を目指しましょう。

下大井ほし薬局 分部 岳