薬局開業・経営開始後の呼吸3の型【ミニマリズムを極める!ダウンシフトに移行する経営者達】

こんにちは、ひかり薬局の秋山です。

さて、今回はもうすでに起業されているオーナー様向けの話題、第三弾となります。

「これから在宅の営業もやってみなきゃ!」

「門前クリニックは若先生がいないからリスクヘッジでもう1店舗出しておかなきゃ!」

等、焦ってしまっている方に、ミニマリズムを極めたこんなゴールもあるんですよというご紹介となります。

※ミニマリズムとは余計なものを省き、必要最小限のものだけを残すした状態の形容詞。日本の皇居を世界が絶賛したのも、中東の王族をおもてなしする際、部屋の装飾品が花瓶1つだったことに起因しています。ビジネスでは無駄を省き仕事の効率を上げる際に使われています。

 

※ダウンシフトとは、現状の生活のペースを落としてゆとりある自身のペースに切り替えることをいいます。
もとの「車のギアを一段下げる」という意味から転じて、現在は働き方・ライフスタイルを表現する場面でも使われるようになっています。

 

時代と逆行!売上を無理にあげないミニマム薬局経営!

私のビジネスパートナーでいらっしゃるこの社長様は、とにかく効率重視!
また社員が思い通りに動かないとイライラしてしまうそうで、薬剤師1事務0(謂わゆるワンオペ)で運営できるお店を探されておりました。すべてにおいて無駄を排除することを念頭にいれ事業をおこなっております。

人口減少におけるこの国で以前のような経済成長は見込めないとの考えで、資産運用と自身は小さく薬局経営をおこなうことにより生計を立てる。大きく稼ぐより、少ない売上で大きな利益を出して行くことに力を入れた経営が重要だ。
会社や組織、無駄に縛られずに、自由にやりたいことをやって幸福度を高めたいと常々、仰っていました。
サラリーマンでは実現不可能!そう思った社長さんは開業を決意します。

 

探した薬局案件の条件と譲渡後の建て直し

この社長さんが店舗を探した条件は以下の通りです。

  • 営業権、簿価、医薬品在庫、仲介手数料合わせて1000万円以内で変えるお店
  • イニシャルコストが安ければ技術料は問わない
  • テナント賃料が20万円未満
  • 関東ならどこでもよい。
  • ワンオペで回らない科目は避ける(ワンオペだから週6営業も無理)

その後、半年ほどかけて上記条件を満たすお店を見つけました。
お話を聞くとその他にも細々な条件があったようですが(休憩室が広いとか、トイレが患者用と別とか笑)
助成金や補助金、双方メリットがあるように交渉を駆使して安価で手に入れたようです。
この社長さんが実際に譲渡してから早急におこなったことは下記です。

  • 技術料はDrと打ち合わせの際に徹底!
  • 薬価差益が取れるメーカーに総替え!剤形も差益が取れるものへDr交渉し変更!
  • レセコンを自身が慣れている物に変更し、QR導入など門前クリニックに交渉、既存薬局の無駄な業務を省く!
  • 必要なものは「先生こういう医薬品もありますよ!」とご提案!
  • 後発加算を3ヶ月で算定なしから88%まで上昇させ、後発加算3へ!

→半年後‥

譲渡時の技術料100万ちょっとだったお店は150万円に。

ARBやCaブロッカー胃粘膜保護薬など同系統で4~5種あったものをDrにお話して、1種ずつにすることで採用薬は激減!
技術料は上がったのに、在庫はカセッター棚1基で十分となりました。
ただ、最近は面処方が譲渡前の3倍になり品目が多くなってしまったと悲鳴をあげています笑

今では休憩室にベッドを搬入されて、空いた時間は専ら株価チェックやら資産運用の勉強、アマゾンプライムやYouTubeで動画を見て過ごしていらっしゃいます。

また薬剤師の奥様と営業日数の半分ずつシフトを埋めており、実質労働時間は80時間/月。
お子さんの成長を第一優先にしたスタイルをとっているようです。
成長も間近で見られるとのことで、公私ともにとても充実されておりました。

以前は各王様Drへの接待(業務外の飲み会やゴルフなり様々なイベント)やら無駄な会議、理不尽な枚数を裁くサラリーマン薬剤師をしていたようです。
そんな疲弊している薬剤師さんは多いと思うので、ミニマムに起業すればいいのにねと常々、仰っています。

イニシャルコストが安いと回収期間も短くできますね!
これもまた1つの究極系だな!と勉強させて頂いたというお話でした。
ご参考までに。