薬局開業・経営への道38【とある先生との出会い】
こんにちは。ひかり薬局秋山です。
今回は中々独立開業できない薬剤師様・店舗展開が出来ない法人の代表者様向けにお話をしてみようと思います。
目次
とある先生との出会い
さてある日のこと、弊社にこんな相談が来ました。
「ある場所で先生が新規開業される予定なのだが、まだ薬局が決まっていない。時間がない!なんとかなりますか?」
そこで弊社の登録の独立開業希望の薬剤師様、法人様、取引先にお話をしました。
大体聞かれた内容はこんな感じです。
- どんな場所なのか?
→駅から徒歩15分の大通りから1本入った通りです。近隣にマンションはありません。
- 近隣に薬局はあるの?
→半径300m以内に標榜時間を守らず不定期で営業している、潰れかけた薬局が1件あります。
- 薬局候補地はあるのか?
→1年前に潰れた薬局の内装が残っているテナントがあり、レセコンと待合のソファを買うだけで済みます。
- どんな先生?
→ご年齢は40代。医療機器メーカー、医療コンサルタント、医薬品卸すべて口を揃えて、優しくて良い先生だと仰っています。
事前情報はこれだけでした。
視点を変えてみる
ご紹介した独立希望薬剤師様、法人様のレスポンスは大体こんなかんじでした。
- その立地では流行る気がしないとご辞退
- 現地を見に行くといったまま返事をせずに音信不通
- 既読スルー(笑)
しかしあるチェーン店の社長様お一人だけ、違う反応をしました。
「それ俺がなんとかしてみるから、俺が断らない限り他社への紹介止めといて!」
翌週、先生と社長さんは面談されて、すっかり意気投合されて開局を即決。
私も同席しましたが、優しいだけでなく、きちんと経営戦略(何の治療に専念したいのか?患者様をお待たせしない工夫等)を練られており、尚且つイケメンの、聞いていたお話よりはるかにすごい先生でした。
その場にいた先生、社長さん、私、医療コンサルタント、医療機器メーカー。
誰一人経営の心配をする者はおりませんでした。
→結果として開局一か月後、50枚/日を発行する病院さんとなっておりました。
この社長さんお一人だけが、他の方とは全く違う視点・行動をとられた事がお分かり頂けたかと思います。
それは誰に教わった常識!?
- みなさんは、いつ駅前じゃないと病院が流行らないという常識を植え付けられましたのでしょう?
- それは誰に教わりましたか?その方は駅から遠い病院の門前薬局を何件失敗し、駅前の薬局を何件成功させた方なのでしょうか?仮に駅から遠い薬局を失敗させたことがあったとして、門前の先生は患者様に優しい方でしたか?
オープン前に先生との打ち合わせは事前にありましたか?
菓子折だけ持って行ってヘコヘコして、先生の経営方針などろくに聞いてなかった可能性はありませんか? - 根拠なく誰かの失敗した噂話を真実のように信じ込んでいませんか?
- ご自身で最寄り駅から徒歩15分以上の病院を検索して、1日の外来人数を算出して、統計学的に流行らないと、徹底的にデータを検証したうえでのご判断でしたか?
いつか誰かに聞いた話、何の戦略も持たずに失敗した経営者の話がいつの間にかご自身の中で、薬局経営の常識にすり替わってないでしょうか?事実は小説より奇なりです。
まとめ
ずっと待ちぼうけで、忘れ去られてしまう方がいます。
こんな案件のみを待っている方です。
- M&A案件(ご自宅から30分圏内で技術料200万以上の店舗をトータル3000万以内で)
- 新規オープン案件(先生の年齢は40代までで、最寄り駅から徒歩5分以内で家賃は25万以内、近隣に少なくとも1つは他の医療機関があること)
ご自身で有給を取って現地視察に行く程度の熱意もなく、上記条件を満たす案件を待っている方は、来世になってしまうと思いますよ?勿体ないです!人生は一度きり。
毎日毎日狭い箱に入ってシフトを守り、経営者のご機嫌を伺うことに何の価値がありますか?
どうせ退職金の積み立てなんてしてないんですよ?
常識に囚われず、ご自身の人生に熱意を傾けると、こんな素晴らしい先生とも出会えるというお話でした。
今回もご精読ありがとうございました。
ひかり薬局秋山でございました。