【薬局コラム1】~患者様が起こした奇跡・末期脊柱管狭窄症編~

こんにちは。
今回は患者様向けの情報を発信してみたいと思います。
15年も薬剤師をやっていると、患者様のこんな声を耳にする場面があります。
「どんどん薬が増えてもう生きてるのが嫌になるよ」
「薬で生かされてるようなものね。歳をとると何も良いことがないわ…」
そこで大切なことなのにあまり知られていないこと。
これをランチェスターの法則に従って、みなさまに広めていけたら、有意義な生活を送っていただけたらと思います。
末期の脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニアとは?
これは背骨の変形が進行し、腰痛・下肢のしびれが常態化、尿失禁なども発現している様な状態です。あるご年齢まではオペが可能ですが、80代くらいになるとドクターからも全身麻酔のオペはリスクが高いと言われ薬物とリハによる対処療法が中心になる傾向が高いようです。
また上記疾患はオペ後、【よくなる方:現状維持の方:悪化し続ける方】=【4:3:3】の割合と言われています。腰痛は良くなる方が多いですが、下肢のしびれは罹患期間が長い方ほど、消えない確率が高くなるといわれています。
末期の脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア合併患者様の症例
※患者様より許可を得て掲載しています
年齢:65歳
身長:162cm
体重:85kg
◆処方内容
トラムセット、リリカ、セレコックス、レバミピド、レンドルミン
◆診断名
脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア
◆症状
腰痛と両足に電気が走る様なしびれが四六時中あり、眠剤を服用しても1日数時間眠るのがやっとドクターからはオペが必須で、やるなら早い方が良いといわれている。
◆ご相談内容
薬が全然効かないがこれ以上薬は増やせないといわれている。しかし全身麻酔で背中を切るのは怖い、慢性睡眠不足で鬱になりそう。どうにかこの悪循環を断ち切ることは出来ないか?
現状としてはかなり厳しい状態で、毎日の生活がかなりお辛い状況がお分かり頂けるかと思います。そこで私は著名な背骨専門の整形外科医の先生、スポーツインストラクターさんから勉強会で教わったことをお伝えすることにしました。それが下記になります。
✔️背骨を支えているのは腹筋・背筋
腰痛・坐骨神経痛がある方は概ね運動不足、肥満体系になりがちです。背骨を支える腹筋・背筋を付け体重を落とすと症状が軽減するケースが多いです。
✔️変形性腰椎症の方にとっての理想の運動はプールでのウオーキング。
水中では浮力で背骨への負荷が1/3になります。ただし前向きに歩くのは水中では捻る効果があるので、腰椎が変形している方にはあまり望ましくないです。
理想は後ろ向きにウオーキングをすることです。
✔️新陳代謝を上げるためには面積の広い筋肉を付けることが効果的
全身の筋肉の7割は下半身にあります。背骨を支える腹筋・背筋を付けることも大切ですが、効果的に体重を落とすのであれば、エアロバイクなどが良いです。地上でのウオーキングは背骨に衝撃が伝わるので×。
✔️タンパク質の吸収は運動の30分後に鳥のササミを摂取するのが良いこと
✔️頑張った自分にはご褒美を!
ビールがお好きな方でしたので、過酷な運動ばかりではだんだん苦痛になることもあります。継続するには楽しみも必要です。頑張って運動した後は1杯ひっかけても良いんですよ?とお伝えしました。
どうしてもオペをしたくなければ、もうこれしないと患者様にお伝えしました。
この患者様は、ここからがすごかったです。週3回エアロバイク2時間、プールでのウオーキング1時間を徹底されました。開始して3か月ほどで標準体重になり、半年経過した頃にはアスリートの様なガッチリした体系になられていました。
腰痛・下肢のしびれが完全に消えて、ドクターからはオペ必須→オペ不要といわれる状態になりました。薬も一切不要になり、今では整形外科への通院もされておりません。
ときどき薬局にはお礼と経過の報告「今でも頑張っているよ」と笑顔で遊びに来てくださいます。
いかかでしたか?何事も継続は大切ですね。
少しでもご覧の患者様のお役に立てたら幸いです。
次回は~ステージ4の癌患者様が起こした奇跡~についてお話出来たらと思います。
ひかり薬局、秋山でございました。